島から出せないコアラを救え!貴重な個体を救うために車を走らせた10代の青年たち
大規模な森林火災に見舞われているオーストラリア。本島だけではなく南オーストラリア州にあるカンガルー島も、面積の3分の1が火災の影響を受け、現地の野生動物の命が脅かされている。
そんな中、いとこ同士だという10代の青年たちがコアラを救うために車を走らせた。
できるだけコアラを救いたい
1月3日、カンガルー島に住む2人の青年がこちらの動画を投稿した。
Koala Rescue on Kangaroo Island - Original
背中に赤ちゃんを乗せたお母さんコアラを含む、数匹のコアラを乗せた車。撮影している男性は、「コアラを救出している。できるだけ救おうと思っているんだ」と説明している。
このコアラのレスキューを実行したのは、地元民だという19歳のミカさんと18歳のケレイヴさん。2人はいとこ同士だ。元気になって野生に帰れる日がくるまで、彼らはコアラの面倒を見るつもりだという。
多くのコアラが焼死していた
車の中にいるコアラを見て、「こんなにたくさん」と思う人もいれば、「たったこれだけ」と思う人もいるだろう。
コアラの捜索をしていた2人によると、見かけたコアラの6割がすでに焼死していたそうだ。
種の保存の鍵を握るカンガルー島のコアラ
この動画のコメント欄にもあるが、カンガルー島のコアラは一度島から出るともう帰っては来られない。
というのも、オーストラリアには性感染症のクラミジアがあり、罹患したコアラが不妊症を引き起こしたりと種の保存に深刻な影響を与えているのだ。なお、コアラに伝染するクラミジアは、ヒトにうつるものとは種類の違う細菌だ。
カンガルー島はオーストラリア国内で、唯一この細菌が上陸していないため、種の保存の鍵を握る場所だ。
ミカさんとケレイヴさんもこの事実を把握しており、良かれと思っても負傷したコアラを島外に持ち出さないようにと訴えている。
1月6日付の報道では、約5万匹いる島内のコアラのうち、少なくとも半数が今回の火災の犠牲になった可能性があると伝えている。
2人の青年が救った命は、種の保存にもつながる貴重な個体だったようだ。(了)
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