心臓病で旅行できない少女のために、警官たちが5トンの雪を運んだ
砂漠が多く、雪がほとんど降らない米国アリゾナ州では、クリスマス休暇に雪のある場所に旅行する家族が多いそうだ。
ところが、マリコパ郡ギルバート町のAdam Walkerさん一家は、今年、楽しみな旅行を諦めなければならなかった。2才になる娘のQuinnちゃんが、車に長時間乗って標高の高い場所へ行くことを禁じられたからだ。
片側しかない心臓
Quinnちゃんは生まれつき心臓に欠陥があり、普通の人の心臓の右側半分しか持っていない。生後6日目に第1回の開胸手術を受け、今年の4月には2回目の手術が待っている。現在も酸素マスクを使っている彼女に、旅行は負担が大き過ぎる、と医者から警告を受けていた。
Walkerさんは、娘に雪を見せてやれない残念な気持ちをFacebookに書いた。それがカサグランデ市警察の目に留まった。
5トンの雪を運ぶ
カサグランデ市警察の2人、Mike BejaranoさんとMelissa Ramosさんは、同僚の警官たちや、Walkerさんの勤め先であるカサグランデ消防署に呼びかけて、何と5トンもの雪を運ぶ手配をした。
1月4日の朝、Walkerさんの家の庭は雪で埋まった。雪運びに協力したカサグランデ消防署は、その時の様子をFacebookにこう書いている。
「今朝、カサグランデ消防署のエンジニア・Adam Walkerは、自宅でスノー・パーティ-を開いた! 娘のQuinnちゃんは珍しい遺伝性の病気で、生まれつき心臓が半分しかない。
家族は毎年、北に旅行して雪遊びをしていたが、今年は娘さんの心臓によくないから止めるように言われていた。
そこで、同僚や友人が協力し、彼女に雪を運んだ! こんな夢のようなことを実現してくれたカサグランデ警察のMike BejaranoとMelissa Ramosに絶大なる感謝を送りたい!」
メディアの取材を受けた父親のAdamさんは、「いつもはソリで遊んだり、雪だるまを作ったりします。今年、娘は家にいながらそういう遊びや、兄弟と雪合戦をするチャンスを得ました」と言う。
母親のSandeeさんは、「雪が娘の所に来てくれた!」とFacebookにコメントしている。Quinnちゃんが兄弟と遊ぶ姿を見て、涙が止まらなかったそうだ。(了)
ブックマークは本サイトと連携しています。
日頃、お世話になっているブログ様を今後、少しずつご紹介させていただきます。是非、ご訪問されてみてください。(掲載をご希望されない場合は、ご連絡いただければと思っております)