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豪の山火事で絶滅が危惧されていたポッサム、生存していることを確認

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Twitter/Pat Hodgens

世界で最も小さなポッサム(樹上生息有袋類)が、オーストラリアの山火事を生き延びたことが確認された。

 

半分が焼き尽くされた島

 

今回発見されたのは「ピグミー・ポッサム(学名:Cercartetus lepidus)」。南オーストラリア州の町、アデレードの沖合にあるカンガルー島で生存しているのが確認された。

 

昨年から今年の前半にかけて、オーストラリアでは広範囲で山火事が起きたが、この島も今年の1月に山火事が発生。島の半分が焼き尽くされ、2人が死亡し、多くの人も「ピグミー・ポッサム」が島では絶滅したのではないかと考えていたという。

 

しかし先々週、保護団体の「Kangaroo Island Land for Wildlife」が山火事の被害を調査していたところ、1匹の「ピグミー・ポッサム」を発見したそうだ。(その後、Kangaroo Island Land for Wildlifeのフェイスブックには複数発見されたことが伝えられている)

 

専門家も最悪の結果を予想

 

そもそも、この島では「ピグミー・ポッサム」はわずか113匹しか確認されてこなかったという。

 

このため野生動物の専門家も、「ピグミー・ポッサム」の島での絶滅という最悪の結果を想定していたそうだ。

 

しかしエコロジストのPat Hodgens氏は、地元のメディアに対して「夏の山火事はその種が持っていた生息地の多くを焼き尽くしましたが、私たちはそれら(ポッサム)を見つけることを期待していました」と語っていた。

 

ただ「ピグミー・ポッサム」は体重が7gと非常に小さいため、追跡して発見するのは容易ではなかったらしい。

 

山火事では多くの動物が影響を受ける

 

昨年、オーストラリアを襲った山火事では、被害の全貌を捉えるために、6カ月もかかったという。

 

また科学者が6月に発表した報告では、山火事によって1億4300万匹の哺乳類と、1億8000万羽の鳥、5100万匹のカエル、25億匹の爬虫類が影響を受けたと考えられている。

 

無論、これらの全ての動物が炎によって殺されたわけではないが、山火事の最初の衝撃を生き延びたとしても、その後の飢餓や脱水症状、捕食されることも含め、生きている可能性は少ないと考えていたそうだ。

 

しかしその後、ビブロン・ヒキガエルやチャイロコミミバンディクート、タマーワラビーなどを含む、20種類以上の種が生きているのが確認されているという。(了)

 

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