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世界一美しい蚊、南米に生息し、光で体の色を変化させる

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flickr/alapi973

蚊は嫌われ者と言ってもいいだろう。だが、そんな蚊の中にも、人目を引きつける美しい種がある。「Sabethes」という名の、南米の蚊だ。

 

世界一美しい蚊

 

中南米熱帯雨林に生息する「Sabethes(正式な学名はSabethes cyaneus)」は、「世界一美しい蚊」とも言われている。それももっともだ。光線の具合で鮮やかな青から緑へと輝きを変える体色、脚に着いたエレガントな飾り、後脚をアーチ状に高く上げてとまる姿勢……ヤブ蚊などとは次元の違う容姿をしている。

 

だが、この蚊の写真を目にすることはあまりないはず。Sabethesは極端に臆病で、写真に撮るのが非常に難しいからだ。今年の「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した写真家/昆虫学者のGil Wizen氏が、海外メディアにこう話している。

 

「この蚊は、周囲のごくわずかな動きや光の変化に反応します。だから撮影の時は、こちらはほとんど静止していなければなりません。また、フラッシュを使う時は、次の瞬間には逃げられてしまうと覚悟する必要があります。ただ幸いなのは、この蚊が一匹でいることはなく、たいてい頭の上に、他に何十匹も飛び回っています」

 

(下にあるのがWizen氏が撮った写真)

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Facebook/Environmental News

脚の飾りは何のため?

 

脚に付いた鳥の羽のような飾りは、Sabethesの目立った特徴だ。しかし、これが何のためにあるかは未だに分かっていないらしい。

 

以前は、交尾に関係したものと考えられていたそうだ。この蚊は繁殖期になると、非常に特徴的な求愛のダンスをすることで知られている。脚の飾りはそれと関係がある、という説があったらしい。

 

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Facebook/Peter Marting

だが、海外メディアによれば、飾りを取り除いた蚊も問題なく交尾するという実験結果が後に出たとのこと。

 

見た目は美しいが、Sabethesもれっきとした蚊。卵を孕んだメスは人の血を吸い、黄熱やデング熱といった熱帯病を媒介する。(了)

 

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