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スペインの山で6時間も心停止していた女性、奇跡的に回復する

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flickr_Francesco Veronesi

6時間も心臓が停止していた女性が、その後奇跡的に息を吹き返したとして、注目を集めている。

 

呼吸や心臓の鼓動も確認できず

 

その女性とは、スペインのバルセロナで暮らす、Audrey Schoemanさん(34)だ。彼女は11月3日、夫のRohan Schoemanさんと共にカタローニャ地方にある「ピレネー山脈」に登っていたという。

 

しかし天候が悪化してから、突然話すことも動くことも困難になってしまう。

 

そして山で過ごす時間が過ぎていくにつれ、Audreyさんは意識を喪失。夫も彼女の脈や呼吸を確認できず、鼓動すら感じられなかったそうだ。

 

この時、彼女は低体温症にかかり、心臓が停止していたと考えられている。

体温が18度しかなかった

 

やがて現場にレスキュー隊が到着。Audreyさんの体温を測ってみると、18度しかなく、病院に運ばれても、生命反応がなかったという。

 

彼女を診たVall d'Hebron病院のEduard Argudo医師は、次のように語っている。

 

「彼女はまるで死んでいるように見えました。しかし私たちは、低体温症の状況を知っていました。だから彼女が生き延びる可能性があると思ったのです」

 

低体温症はこの時、Audreyさんを死の淵に追いやっていたと同時に、彼女の脳や体を悪化させることから守っていたそうだ。

 

体温が30度に達した時…

 

医師は血液を取り除く特別な機器を導入。血液に酸素を行き渡らせ、それを彼女に再注入したという。

 

そして体温が30度に戻った時、医師は除細動を実施。その結果、心臓が再び脈打ち始めた。

 

この時、最初に救急隊から連絡があってから、すでに6時間もたっていたという。

 

それから12日後、彼女は病院を退院。低体温症により、まだ動作や両手の感覚などで長引いている問題があるものの、ほぼ完全に回復したという。Argudo医師は、実際にこれだけ長く心臓が止まって、生き返った人の例はないと語っている。(了)

 

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